- 203 名前: 名無しさん、君に決めた! 2006/05/30(火)
14:02:52 ID:???
- 「なあ、暫く俺のプラスルとマイナン預かってくれないか?」
突然の友人の申し出に、俺は怪訝な視線を送り返した。
「何でだ?」
俺の問いに茶を濁した友人は、顔を俯かせて呟く。
「いや、これから洞窟に行くんだけど、この前地面ポケモンにボロ負けしたのが切欠なのか、
二匹とも洞窟に入りたがらないんだ」
なるほど、そういう事か。
勝負の経験があまりないコイツの事だ。いきなり洞窟なんか行ってボロ負けするのも無理はない。
「そうか。分かったよ」
「何日かそこで他のポケモンを修行させようと思ってるから、そうだな……。
一週間ぐらいは預かっててくれ」
俺は渋々だったが、とある良案を思い付き、気が付いたら首を縦に振っていた。
「サンキュー!じゃあな、行って来るぜ!」
「ああ、頑張れよ」
そんなこんなで、俺の良案は早速実行に移されようとしていた……。
- 204 名前: 名無しさん、君に決めた! 2006/05/30(火)
14:11:31 ID:???
- 父親が科学者である為、俺の自宅には沢山の科学薬品が置いてあった。
硝酸や硫酸などの危険物もある。
とりあえず近所のペットショップで大きな籠を一つ買って、プラスルとマイナンを其処に閉じ込めた。
特に抵抗もなさそうな二匹は、不思議そうに首を傾げている。
一先ず警戒されないようにある程度は馴らしておいた方がいいな。
俺はバッグからオボンの実を取り出し、二人にそれぞれ一つずつ食べさせてやった。
「ぷらぁ!ぷら、ぷらぁ〜!」
「まいまい!まぁい!」
喜び飛び跳ねながら実を受け取った二匹は、ほぼ同時にオボンの実を口に運んだ。
実に美味そうに食べるのでつい気を許してしまいそうだったが、
近頃の俺は成績が優秀であるからという理由から、同級生に卑劣なイジメを受けていた。
その気晴らしに丁度いいと考え、コイツらを引き取ったんだ。
これからじっくり虐め倒してやらないと気が済まない。
少なくとも、俺のイジメられ生活に幕が下りるまでは。
- 205 名前: 名無しさん、君に決めた! 2006/05/30(火)
14:24:45 ID:???
- 翌日、学校で朝から下校時間まで散々なイジメに遭った俺は、帰宅するなりズカズカと階段を駆け上った。
心配そうな声で呼びかけてきた母親には愛想笑いを向けておいた。少なくとも両親に不安は覚えさせたくない。
俺が部屋に入ってくると、プラスルとマイナンが笑顔で迎えてくれた。
が、今の俺にはそんな笑顔すら憎らしく思えた。
現場を見られないよう部屋の鍵をきつく閉め、もしもの事を考えて扉の取っ手をガムテープで固定して動かないようにした。
内側からは容易に剥がせるようにしたので問題ないだろう。
何故開けないのと言われたら「勉強に集中したいから」とでも返せばいい。
準備を終えた俺は、乱暴に籠を持ち上げ、逆さまにしてプラスルとマイナンを床に落とした。
柔らかいカーペットを敷いてあるからかそんなに痛みはなかったようで、マイナンはすぐに立ち上がり優しい笑みを見せてくれた。
が、対するプラスルはというと急所を思い切りぶつけてしまったようだ。反抗的な視線を俺に向けている。
「何ガン飛ばしてんだよ!!」
俺はいきり立ってプラスルの腹に蹴りを入れた。
「ぷらぁあ!!」
プラスルは近くの壁に背中をぶつけ、悲鳴を上げた。
俺の部屋の扉は防音効果もあるらしいから、どれだけ悲鳴を上げられようともコイツらが誰かに助けてもらえる可能性はない。
俺は冷酷に笑って、プラスルの耳を乱暴に掴み上げ、その可愛らしい顔に何度も拳を殴り付けた。
「ぷら!ぷらぁ!!ぷらぁぁ!!」
プラスルは俺の腕力に抵抗出来ず、されるがままになっている。
頬の皮が剥けてきて、少しばかり血も出てきた。
その血が手に付くのが嫌なので、俺はプラスルをいったん籠に戻した。
- 206 名前: 名無しさん、君に決めた! 2006/05/30(火)
14:42:35 ID:???
- 気付くと、マイナンは先程とは比べ物にならない引き攣った険相で俺を見ている。
完全に怯えさせてしまったようだ。
なんと言うか、どうもこのマイナンは俺としては憎む事が出来ない。
あんな可愛らしい笑い方をされてしまったら、どんな感情に任せたって暴力を振るう事なんて出来ないだろう。
俺は自分の情の厚さに戸惑いつつも、二匹を置いて部屋を出た。
階下に行くと、母親が微笑しつつ甘そうなパンケーキを差し出してきた。
「勉強、大変でしょう?息抜きに食べなさい」
そんな母親の気遣いが嬉しくて、俺は自然な笑みを返しながらパンケーキを口に運んだ。
そして食べ終わると即座に父親の研究室へ入ろうと足を進めた。
「お父さんの研究室に用があるの?」
「うん、ちょっと見た資料があるんだ」
適当な嘘を吐き、俺はそそくさと研究室に入り込んだ。
まず初めに、大きな机に積まれた沢山の書類が目に入った。
こんなに沢山の資料を書いているのか、よっぽどの暇人だな。
そう思いながら、とにかく目的のモノを得ようと、俺は薬品棚に目を移した。
長ったらしい片仮名の羅列が広がっており、どれがどれだか分からない。
が、几帳面な父親の性格が影響してか、全て薬品名の五十音順に並んでいるようだ。
「硝酸、硝酸……」
呪文のように呟きつつ、俺はサ行の薬品が並んだ段を見た。
すると、意外とあっさり硝酸は発見出来た。
手短な小瓶に液体を移し、大きめのポケットにそれを詰め込むと、また足早に二階の部屋へと戻っていった。
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- 207 名前: 名無しさん、君に決めた! 2006/05/30(火)
14:43:51 ID:???
- 部屋では、マイナンが息を荒くして籠の中に座り込んでいるプラスルに必死で呼びかけていた。
相棒の危機を察したんだろう。よほど仲がいいんだな。
そんな事を思いつつ、俺は今度はプラスルを籠から引っ張り出し、マイナンを籠の中に入れた。
そして、戸棚から今度はガラスケースを取り出し、其処にプラスルを放り込んだ。
息が詰まるようなガラスの中でもがくプラスルを見て虐待心が盛り立った俺は、即座にポケットから硝酸を取り出した。
良く分からない物の出現に、プラスルは少なからず驚いている。
しかし、俺は容赦なくその硝酸をプラスルの頭に少量零してやった。
「ぷらぁ?……ぷらぁあああああああ!!!」
最初はただの水とでも思ったのか余裕な顔をしていたプラスルだが、徐々に硝酸が皮膚を溶かしていくのに気付いて絶叫し始めた。
その反応が面白すぎて、今度は顔全体にかかるようにプラスルの正面から硝酸をぶっかけてやった。
「ぷらああああああああぁあ!!!ぷら、ぷりゃらあああ!!!」
可愛らしかった顔にヒビが入るかのように、あちこちの皮膚がどんどん爛れていった。
瞼や鼻、独特の模様が入った頬までもが原型を忘れたような姿になっていく。
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